2026.07

疲れない「歩き方」/安全な階段の「下り方」/安全な浴槽の「入り方」

  • 入浴
  • 姿勢
  • 生活習慣
  • 転倒

日頃、私たちは知らぬ間に疲れがたまりやすい姿勢や動き方をしてしまっています。前回はその理由と、疲れない「立ち方」や「座り方」のコツを専門家・木野村朱美さんに教えていただきました。今回は、疲れにくい「歩き方」や安全な「階段の下り方」「入浴の仕方」を解説します。ぜひ日常生活に取り入れてみてください。

全3回の2回目/
第1回もチェック

教えてくれたのは
木野村朱美 (きのむら・あけみ)さん

(株)Aru Quality Pro代表。人間が持つ本来の能力が出せる体の使い方を伝える「アレクサンダー・テクニーク」の専門教師として、これまで1万人以上に指導。著書に『「調子いい!」がずーっと続くカラダの使い方帖』(日東書院)などがある。


疲れない「歩き方」

膝の関節全体で体を支えて歩けば自然な歩き方に

膝の表側にはお皿のような骨があり、膝を守り、スムーズな動きを助けています。ただ、お皿だけで体重を支えようとすると、膝の前面と筋肉に負担がかかる歩き方になってしまいます。

歩くときの体重はお皿の下にある膝関節全体で支えています。頭をふんわり体の中心線上に乗せていることを意識し、後ろ足で蹴りだして頭を前に送る(運ぶ)と体が自然に前方に移動していきます。靴音が大きい、靴底の擦り減り方が左右均等でない人は、体の中心線がズレている可能性があるので気をつけましょう。

安全な階段の「下り方」

体の軸はあくまで中心に。体を前傾させずに足を運ぶ

階段を下りるとき、転ばないようにと頭を覗き込むように下げると、足を「ドスン」と踏みつけるようになり、下半身に負担をかけがちです。足に無理な力が入ると、力の方向が進行方向とズレて、かえって転倒のリスクが増すことに。

階段を下りるときの目線は進行方向に向けるだけ。頭をふんわりと体の中心線上に乗せ、体の軸を目的の方向に運んでいくイメージで体を移動していきます。階段を上るときも頭はふんわり体の中心線上に、意識と目線を進行方向に上げることで体が軽く感じるはずです。

安全な浴槽の「入り方」

浴槽の前では力みすぎに注意!軸足の膝で自然に体重移動

浴槽をまたぐ際、滑らないように体を緊張させると頭が下がって腰が曲がり、手足に余計な力が入って転倒のリスクが高まります。

大切なのは、頭を覗き込ませず、体の中心にある背骨の上に頭をふんわり乗せるような姿勢を保つことです。頭を上げて姿勢を安定させ、必要な分だけ足を上げたら、あとは軸足の膝をゆっくり曲げていきましょう。軸足の膝を使って体の高さを徐々に下げていけば、手すりを強く握らなくても、前に出した足は自然に浴槽の底へ下ろせます。この「軸足の膝の柔軟な曲げ」が、深い浴槽でも安全に入るためのポイントです。