2026.06

日焼け止めや日傘だけでは足りません
紫外線対策の新常識

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「若い頃にたくさん浴びたから今さら対策しても…」と思っていませんか?年齢を重ねると、肌や目は若い頃より紫外線の影響を受けやすくなります。さらに、紫外線によるダメージは年齢を問わず蓄積し、白内障や皮膚がんのリスクにも関わることがわかっています。今からでも遅くない正しい紫外線対策を、皮膚科医の友利新先生に教えていただきました。

全3回の2回目/
第1回もチェック

教えてくれたのは
友利 新 (ともり・あらた)さん

皮膚科医、内科医として、医師という立場から美容と健康を医療として追求。都内2ヵ所のクリニックに勤務の傍ら、YouTubeチャンネル(2026年2月現在で登録者166万人)やさまざまなメディアを通じて情報を発信している。

紫外線を浴びると体内で活性酸素が発生し、肌を酸化させてシミやシワなどの老化を招きます。抗酸化作用は20代をピークに低下し、ヒアルロン酸量も60代ではピーク時から約4分の1に減少するといわれています。
対策としては、抗酸化作用の高い食品を積極的にとること。例えば、緑黄色野菜やナッツ類に豊富なビタミンA・C・E、通称「ビタミンACE(エース)」を含む食品はおすすめです。さらに野菜や果物、お茶、コーヒー、赤ワインに含まれるポリフェノールにも抗酸化作用があります。

これからは外側ケア+内側ケアで、「守る」だけでなく「整える」という意識が大切です。

「うっかり日焼け」にご用心!
紫外線を浴びていないと思っていても、実はしっかり浴びていて日焼けをしてしまうのが「うっかり日焼け」。日焼けを防ぐ最大のメリットは、肌の健康を長期的に維持し、シミ・シワ・たるみなどの「光老化」を防ぐことです。正しい方法でしっかり対策しましょう。

日焼け止めはケチったらダメ!
厚めにしっかり塗りましょう

日焼け止めは「少しずつ伸ばせば十分」と思いがちですが、使用量が足りないと表示どおりの効果は得られません。顔ならパール粒2個分が基本量。これより少ないと紫外線を防ぎきれず、シミやシワの原因となる「光老化」を招きやすくなります。せっかく使うなら適量を守ること。それが肌を守るいちばんの近道です。
表示数値も重要で、波長の長いA波(UVA)を防ぐのがPA値。UVAはコラーゲンやエラスチンを破壊し、時間をかけてシワやたるみを招く光老化の原因に。一方、波長の短いB波(UVB)を防ぐのがSPF値で、UVBはメラニンの過剰生成を促し、シミの要因となります。最近は両方を防ぐタイプが主流ですが、日常使いならSPF10 〜20程度が目安です。

曇りの日の紫外線量は約60%
無防備は禁物です

晴れた日の紫外線量を100%とすると、薄曇りの日では約80〜90%、曇りの日でも約60%、雨の日だと約30%の紫外線が降り注いでいます。天気が悪いからといって油断は禁物です。また、1日の中で紫外線量が最も多いのは10 〜14時ごろで、とくに正午前後がピークとなります。外出や屋外作業の際は、この時間帯をできるだけ避ける、帽子や日焼け止めを活用するなど、天候と時間を意識することが有効な対策につながります。

紫外線は部屋の中にも入ってくる
屋内でも対策すべきです

紫外線は屋外だけでなく、部屋の中にも入り込みます。紫外線の約95%以上を占めるA波(UVA)は波長が長く、ガラス窓を通り抜けて室内まで届くのが特徴です。
一方、B波(UVB)は全体の約5%と少なく、雲やガラス窓である程度は遮られます。しかし、エネルギーが強く、日焼けを起こす力はA波の600~1000倍といわれています。室内外を問わず、紫外線対策を意識することが大切です。

帽子や日傘は万能じゃない?
紫外線は上からだけでなく、下からもやってきます

帽子や日傘は頭上からの直射光を防ぐのに有効ですが、地表面からの反射光までは防ぎきれません。実は、下から跳ね返る紫外線によって日焼けをすることもあります。反射率は、土やアスファルトで約10%、水面では約20%、砂浜では約25%。さらに新雪では約80%にも達します。海辺やスキー場だけでなく、日常の路上でも帽子や日傘だけで安心せず、日焼け止めなどで対策をしましょう。

遮光効果が高い濃い色の日傘でも中の温度に要注意!

日傘を選ぶなら、白などの淡い色よりも黒や紺などの濃い色のほうが紫外線を通しにくく、UVカット機能が高いといわれます。ただし注意したいのが、内側に熱がこもりやすい生地タイプ。肌表面の温度が上がると、熱刺激によってメラニンが過剰に生成され、日焼けやシミの原因となる「暑さ焼け(熱ストレス)」につながることがあります。裏地に黒いコーティングが施されている傘など、遮熱性の高いものを選びましょう。

肌を健康に保つには、日ごろの積み重ねが大事です!